料理好きの皆さん、今回は「ためしてガッテン」で紹介された、家庭でもお店の味に迫る絶品ハンバーグの焼き方をご紹介します。ジューシーで肉汁があふれるハンバーグは、こだわりの食材とテクニックを使うことで実現できます。使う材料や下ごしらえ、焼き方のポイントなど、シンプルながらも奥深いその工程を、この記事で詳しく解説していきます。ここでは、2種類のレシピ―お麩を使用してさらなるジューシーさを追求したレシピと、パン粉を使ったやさしいレシピ―をご紹介します。どちらのレシピにも共通するのは、「肉汁を逃さず絶妙な火加減で焼く」という、ためしてガッテンならではの極意です。
ためしてガッテンのハンバーグとは
「ためしてガッテン」シリーズで紹介されるハンバーグは、家庭料理の枠を超え、お店でいただくような一皿に仕上がると評判です。牛肉と豚肉のミックス(おすすめは牛7:豚3の割合)を使用することで、旨味とコクが絶妙にミックスされ、ジューシーな食感に。さらに、お麩や寒天、パン粉などの工夫された食材を加えることで、肉そのものの水分を保ちながら、しっかりとした食感も実現しています。
絶品ハンバーグへの4つのポイント
ハンバーグを絶品に仕上げるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これからご紹介する4つのコツを押さえることで、家庭で作るハンバーグでも、肉汁がじゅわっとあふれる仕上がりになります。
1. 肉の割合と温度管理
材料に使用するひき肉は、牛と豚を7:3の割合で混ぜるのがおすすめです。これにより、脂と旨味のバランスが絶妙になり、肉汁がしっかりと閉じ込められます。また、ミンチ肉は混ぜる直前に冷蔵庫から取り出し、常温に戻すことで、均一な温度で調理しやすくなります。
2. しっかりとした下ごしらえ
玉ねぎの炒め方やお麩の下処理など、素材の下ごしらえは非常に重要です。玉ねぎはみじん切りにして、バターでじっくりと炒めることで甘みと旨味を引き出し、冷ましてから使用します。また、お麩はジップロックや袋に入れて、麺棒やフードプロセッサーで細かくすることで、牛乳とともに加える際に肉だねとしっかりと馴染み、ふんわりとした仕上がりになります。
3. 混ぜ方と形成のコツ
ミンチ肉にスパイスや卵、牛脂などを加えてよく混ぜ合わせる際は、メレンゲを作るようにふんわりと混ぜることがポイントです。過剰に混ぜすぎると、硬い食感になってしまいます。また、肉だねを形成する際、中心に軽いくぼみを作ると、火が均一に通りやすくなるのでオススメです。
4. 適切な火加減での焼き方
強火では外側が焦げやすく、中まで火が通りにくくなります。そのため、最初は中火でじっくりと焼き、焼き色がついたら弱火にしてしっかりと中まで火を通す方法が効果的です。さらに、最後に野菜と一緒に蒸し焼きにすることで、ハンバーグ内部の肉汁を閉じ込め、しっとりとした仕上がりになります。
ためしてガッテン式ハンバーグレシピ①:肉汁たっぷりお麩入りレシピ
ここでは、お麩を使ったレシピをご紹介します。お麩を加えることで、ハンバーグに驚くほどのジューシーさとふんわり感が生まれ、ひと口食べるたびに肉汁があふれる絶品ハンバーグに仕上がります。
材料(2人分)
材料 | 分量 |
---|---|
あいびき肉(牛7:豚3) | 200g |
塩 | 2g |
あらびきコショウ | 0.5~1g |
ナツメグ | 0.2g |
溶き卵 | 30g |
牛脂 | 5g |
玉ねぎ | 110g(1/2個) |
バター | 5g |
お麩 | 5g |
牛乳 | 40g |
寒天 | 20g |
サラダ油 | 小さじ1 |
にんじん | 1/6本 |
ジャガイモ | 1個 |
ソース材料
材料 | 分量 |
---|---|
中濃ソース | 大さじ1 |
ケチャップ | 大さじ1 |
からし | 小さじ1/2 |
ブランデー | 小さじ1 |
作り方
【下準備】
1. フライパンにバターを加え、中火で熱します。みじん切りにした玉ねぎを加え、約10分間、じっくりと炒めます。炒めることで玉ねぎの甘みと旨味が引き出されるので、この工程は丁寧に行いましょう。
2. 炒めた玉ねぎはバッターやお皿に移し、十分に冷ましておきます。こうすることで、肉だねに加えたときに温度が下がり、均一な混ざり具合になります。
3. お麩はジップロックなどに入れ、麺棒やフードプロセッサーを使って、細かく砕きます。細かくすることで、牛乳と合わせたときに肉だねにしっかりと馴染むようになります。
4. 細かくしたお麩をボウルに入れ、牛乳でしっかり浸しておきます。数分間置くことで、ふわふわとした食感の素地が形成されます。
5. 別のボウルには、あいびき肉、ナツメグ、コショウ、溶き卵、細かくした牛脂を入れ、約2分間しっかりと混ぜ合わせます。ここで十分に混ぜることで、肉汁を包み込む下地が出来上がります。
【肉だねの作成】
6. 先ほど浸しておいたお麩と寒天、そして冷ましておいた玉ねぎを加え、さらに1分間軽く混ぜ合わせます。全ての材料が均一に馴染むように注意しながら混ぜていきます。
7. 均一になった肉だねを2等分し、それぞれを丸く形作り、厚さ約1.5センチに整えます。形を整える際には、中央部分に少しくぼみを作るのがポイントです。これにより、焼いた際に熱が均等に入り、中心までしっかり火が通ります。
【焼き方】
1. フライパンを中火で約1分間予熱し、サラダ油を全体に馴染ませます。
2. 丸めた肉だねをフライパンに並べ、ヘラで軽く押さえながら均等に広げ、表面にしっかりと焼き色をつけます。焼き始めの1分半後にひっくり返し、もう片面も同様に1分半焼いていきます。
3. 両面が程よい焼き色を得たら、ハンバーグを一旦フライパンから取り出します。フライパンに残った余分な脂はキッチンペーパーなどで拭き取り、後工程で使う準備をします。
4. 皮をむいたにんじん(厚さ約6ミリ)と、皮をむいて一口大に切ったジャガイモをフライパンに並べ、肉だねとなじませるように戻します。
5. 野菜とハンバーグの上に、野菜の高さまで熱湯を注ぎます。フライパンにフタをして、弱めの中火で約8分間蒸し焼きにします。これにより、ハンバーグと野菜にしっかり火が通り、野菜の旨味もプラスされます。
6. 最後に、肉汁がまだ残っているフライパンに、先に用意しておいたソース材料をすべて加え、中火で軽く加熱します。ソースが温まり、少しとろみが出たら完成です。
ためしてガッテン式ハンバーグレシピ②:ジューシーなパン粉レシピ
お麩を使わず、パン粉を牛乳でしっかりと潤わせたレシピもまた、ジューシーなハンバーグに仕上がる秘密です。こちらのレシピは、材料も少なめで手軽に作れるため、普段の夕食や忙しい日にも最適です。
材料(2人分)
材料 | 分量 |
---|---|
あいびき肉(牛7:豚3) | 200g |
玉ねぎ | 1/2個 |
パン粉 | 1/2カップ |
牛乳 | 30ml |
塩 | 2g |
コショウ | 少々 |
卵 | 1個(大体溶き卵程度) |
ブランデー | 大さじ1 |
ナツメグ | 少々(お好みで) |
サラダ油 | 適量 |
作り方
【下準備】
1. まず、玉ねぎをみじん切りにして、フライパンでしっかりと色がつくまで炒めます。これにより、玉ねぎの甘みと旨味が引き出され、ハンバーグに深い味わいが加わります。炒め終わったら常温で冷ましておきます。
2. パン粉は牛乳で充分に浸します。パン粉がしっかりと潤うことで、肉だねに加えた際にしっとりとまとまり、ジューシーな仕上がりに。
3. 別の大きなボウルに、あいびき肉を入れ、まずは塩だけを加えてしっかりと混ぜ合わせます。この工程で肉のねばりが出るので、ここは手を抜かずに十分に混ぜましょう。
【肉だねの形成】
4. 次に、溶き卵と冷ました玉ねぎ、コショウを加え、軽く手で混ぜ合わせます。ここで注意すべきなのは、混ぜすぎないこと。過度に混ぜると、肉の柔らかさが損なわれるため、適度にまとまる程度で十分です。
5. 牛乳で浸したパン粉の水分をしっかり絞りながら加え、さらに全体を均一に混ぜ合わせます。その後、ブランデーとナツメグをお好みで加えて、2等分にします。これにより、風味が華やかになり、肉だね全体にアクセントが生まれます。
6. 肉だねを丸く形作り、中心に軽いくぼみを作ることで、焼いた際に熱が均等に入り、中心までしっかり火を通すことが可能となります。
【焼き方】
1. フライパンにサラダ油を熱し、強火で肉だねの両面にしっかりと焼き目をつけます。表面がカリっとするまで焼き、見た目にも香ばしい状態に整えます。
2. 焼き目がついたら、フライパンの火を弱め、じっくりと中まで火を通します。強火で焼いた後に弱火へと切り替えることで、外はパリッと中はジューシーなハンバーグに仕上がります。
3. 焼き上がったハンバーグをお皿に盛り付け、お好みでお好きなソースをかけて完成です。シンプルながらも、素材の良さを引き立てる一品となります。
ポイント解説:失敗しないためのコツと注意点
ハンバーグ調理では、ちょっとしたテクニックの違いで仕上がりが大きく変わることがあります。ここでは、家庭で何度も挑戦しても失敗しないためのポイントを詳しくご紹介します。
適切な混ぜ方と温度管理
肉だねを作る際、材料を混ぜ合わせる時間や方法は非常に重要です。ミンチ肉は、冷蔵庫から出して常温に戻しておくことで、温度差による固まりすぎを防ぎ、しっとりと仕上がります。また、溶き卵や牛脂を加えることで、肉の結着がよくなり、焼く際に肉汁が逃げにくくなります。混ぜすぎないことも大切です。あくまで全体をふんわりと織り交ぜるように意識しましょう。
焼き始めの高温とその後の蒸し工程
初めは中火またはやや強めの火加減で、外側にしっかりと焼き目をつけることがポイントです。これにより、表面に香ばしい焼き色が付き、肉汁が内部に閉じ込められます。その後、弱火に切り替え、野菜やフタを使って蒸し焼きにすることで、ハンバーグ全体に均一な火が通り、ジューシーな仕上がりとなります。蒸し工程では、にんじんやジャガイモなどの付け合わせも同時に調理できるため、栄養バランスも抜群です。
中心部のくぼみ作り
ハンバーグの形成時に、中央部に軽くくぼみを作ることは、調理の際にとても大切です。焼いているときに中心部は火が通りにくいため、あらかじめくぼみを作っておくことで、熱が均等に伝わり、肉の中心までしっかり火が入ります。また、この工夫により、食べたときに一口ごとに肉汁がじゅわっと溢れる体験が楽しめます。
素材選びと下ごしらえの重要性
シンプルなハンバーグでも、素材の選び方や下ごしらえが仕上がりを左右します。玉ねぎはじっくりと炒めることで旨味を引き出し、お麩やパン粉などの素材にも水分や風味を十分に含ませてから加えることが大切です。こうした下ごしらえの手間が、最終的なジューシーさとふんわり感に直結するのです。
ハンバーグ作りを更にアップグレードするための裏技
料理にひと工夫加えると、いつものレシピが格段にレベルアップします。ここでは、ためしてガッテン式ハンバーグを更に美味しくするための裏技やアレンジをご紹介します。
野菜との共演でボリュームアップ
ハンバーグの付け合わせとして、にんじんやジャガイモを使った蒸し焼きは、肉汁を閉じ込めるだけでなく、栄養面や彩りも豊かにしてくれます。ハンバーグを一旦焼き上げた後、野菜をフライパンに並べ、その上にハンバーグを戻して熱湯を注ぎ、フタをして蒸し焼きにするだけで、一品で満足感の高い食事に。次回は、これにグリーンサラダや季節の野菜スープを添えることで、より一層の栄養バランスと満足感を追求しましょう。
ブランデーのアクセント
ブランデーを加えることで、ハンバーグに華やかな香りと深みがプラスされます。肉だねに直接加える場合もあれば、焼き上がり後にソースに加えて香りを引き立たせる方法もあります。この少量のアクセントが、食卓に大人の味わいを演出してくれる秘訣です。
寒天やお麩の活用法
お麩や寒天は、一見するとハンバーグに馴染みにくい食材に思えるかもしれません。しかし、これらをしっかりと下ごしらえし、牛乳や他の具材と合わせることで、素材自体が肉汁を吸収しながらもふんわりとまとまり、最終的な仕上がりに大きな差をもたらします。初めて使う方は少量から挑戦し、使い方や分量を調整しながら自分好みの食感を見つけてみるのも楽しいでしょう。
ソースのアレンジで楽しむ一皿
ハンバーグの味を決めるのは、やはりソースの役割が大きいです。基本の中濃ソースやケチャップを使ったソースに、からしやブランデーなどを加えて、オリジナルの味わいを演出することが可能です。好みの辛さや甘さを調整しつつ、家庭ならではのソースを見つけることで、食卓のバリエーションも広がります。
まとめ
今回ご紹介した「ためしてガッテン」式ハンバーグは、下ごしらえから焼き方、最後のソースづくりに至るまで、細部にわたる工夫とテクニックが詰まった一品です。お麩や寒天、パン粉の使い方、そして焼き始めと蒸し焼きの絶妙な火加減―これら全てが、肉汁たっぷりでジューシーなハンバーグを生み出す秘訣です。初めて挑戦する方も、大切な家族との食卓をより豊かにする一品として、ぜひ試してみてください。
家庭料理における一工夫が、毎日の食事を特別なものに変えることを実感できるでしょう。シンプルながら奥深いためしてガッテン式ハンバーグは、調理法や材料の組み合わせを自分流にアレンジすることで、オリジナルレシピとしても楽しむことができます。肉の旨味を最大限に引き出し、ジューシーでふんわりとした食感は、きっとあなたやご家族の笑顔を生むはずです。
最後に、料理は失敗を恐れず、何度も挑戦することで自分の腕が確実に上がっていくことを思い出してください。こまめな下ごしらえ、適切な焼き方、そして小さな工夫の積み重ねが、いつかあなたのキッチンで「ためしてガッテン」級の逸品を完成させる鍵となります。今日ご紹介したレシピやポイントを参考に、ぜひ自分だけの絶品ハンバーグ作りに挑戦し、家庭の食卓をほっこりと温める美味しい時間をお過ごしください。